椎間板ヘルニアだから,賠償金を減額すると言われている方へ

 椎間板とは,背骨のクッションの役目を果たしている軟骨のことで,背骨の椎体と椎体の間に存在しています。

 

 椎間板は,繊維輪(周辺の部分)と髄核(中心部分)で構成されていますが,「椎間板ヘルニア」は何らかの理由で,その繊維輪が圧排されて,髄核がとび出してきた状態のことをいいます。このヘルニアそのものは,多くは加齢性のもので,交通事故以前から存在していたもので,事故直後に頚椎捻挫によって生じるものではありません。

 

 ただ,椎間板ヘルニアがあるからといって,直ちに,交通事故と頚椎捻挫の相当因果関係が否定されたり,賠償額が減額されたりするわけではありません。

 

 もっとも,ヘルニアにより,脊柱管が大きく狭窄していたり,事故前から症状があったり,頚椎前方固定術等を受けたようなときには,ある程度素因減額されることがあります。素因減額の程度は,事故前の症状の有無・程度,ヘルニアによる脊柱管の圧迫の程度,事故の衝撃の大きさ,事故後の症状の程度・推移等によって違ってきますが,2割から場合によっては5割を超える減額になることもあります。ただ,一般的に言って,保険会社の減額主張は大きい傾向にありますので,医師と弁護士が十分に協力し合って,過度に減額されないようにする必要があります。